漏電ブレーカー内蔵コンセントのメリットと注意点【知っておきたい電気の安全対策】
今回は、漏電ブレーカー内蔵コンセントという便利なアイテムについてご紹介します。
漏電ブレーカー内蔵コンセントとは、一般的なコンセントに漏電遮断機能を備えたもので、万が一の漏電事故を防ぐことができます。この記事では、漏電ブレーカー内蔵コンセントのメリットと注意点を以下のようにまとめています。
- 漏電ブレーカー内蔵コンセントのメリット
- 電気工事不要で簡単に取り付けられる
- 漏電時に自動的に電源を遮断する
- 過負荷や短絡などのトラブルも感知する
- 水回りや屋外などの漏電リスクが高い場所におすすめ
- 漏電ブレーカー内蔵コンセントの注意点
- 定格電流や感度電流などの仕様に合わせて選ぶ
- 接続する機器の消費電力を確認する
- 定期的に動作確認や清掃を行う
- 取り付けるコンセントや壁面の状態をチェックする
それでは、詳しく見ていきましょう。
漏電ブレーカー内蔵コンセントのメリット
電気工事不要で簡単に取り付けられる
漏電ブレーカー内蔵コンセントは、既存のコンセントに差し込むだけで使用できるため、特別な電気工事は必要ありません。また、取り外しも容易なので、場所や用途に応じて移動や交換ができます。ただし、取り付けるコンセントや壁面の状態は良好であることが前提です。古い建物や劣化した配線では、火災や感電の危険があります。
漏電時に自動的に電源を遮断する
漏電ブレーカー内蔵コンセントは、接続された機器から漏電が発生した場合に、自動的に電源を遮断します。これにより、感電や火災などの重大な事故を防ぐことができます。漏電ブレーカー内蔵コンセントは、一般的に感度電流と呼ばれる閾値を設定しており、その値以上の漏電が検出された場合に作動します。感度電流は、6mAや15mAなどの種類がありますが、一般家庭では15mA程度が適切です。6mAは医療機関などで使用される高感度タイプで、誤動作の可能性が高いです。
過負荷や短絡などのトラブルも感知する
漏電ブレーカー内蔵コンセントは、漏電だけでなく、過負荷や短絡などのトラブルも感知するものがあります。過負荷とは、コンセントに接続された機器の消費電力が、コンセントの定格電流を超えることです。短絡とは、電気回路が異常に低い抵抗で接続されることで、大きな電流が流れることです。これらのトラブルは、コンセントや機器の発熱や損傷、火芽や火災の原因になります。漏電ブレーカー内蔵コンセントは、これらのトラブルを感知して電源を遮断することで、事故を未然に防ぐことができます。
水回りや屋外などの漏電リスクが高い場所におすすめ
漏電ブレーカー内蔵コンセントは、水回りや屋外などの漏電リスクが高い場所におすすめです。水回りでは、洗濯機や電気ポットなどの水に関係する機器を使用することが多く、水漏れや湿気によって漏電が発生する可能性があります。屋外では、庭園灯や水中ポンプなどの機器を使用することがありますが、雨や露によって漏電が発生する可能性があります。これらの場所では、通常のコンセントではなく、漏電ブレーカー内蔵コンセントを使用することで、安全に電気を利用することができます。
漏電ブレーカー内蔵コンセントの注意点
定格電流や感度電流などの仕様に合わせて選ぶ
漏電ブレーカー内蔵コンセントは、定格電流や感度電流などの仕様に合わせて選ぶ必要があります。定格電流とは、コンセントが安全に供給できる最大の電流です。一般的には15Aや20Aなどの種類があります。感度電流とは、前述したように漏電ブレーカーが作動する閾値です。一般的には6mAや15mAなどの種類があります。これらの仕様は、接続する機器や使用する場所に応じて適切なものを選ぶ必要があります。例えば、エアコンやドライヤーなどの消費電力が大きい機器を使用する場合は、定格電流が高いコンセントを選ぶ必要があります。また、医療機関や工場などで使用する場合は、感度電流が低いコンセントを選ぶ必要があります。
接続する機器の消費電力を確認する
漏電ブレーカー内蔵コンセントに接続する機器の消費電力を確認することも重要です。消費電力とは、機器が動作する際に消費する電力です。一般的にはW(ワット)やkW(キロワット)で表されます。消費電力は、機器本体や取扱説明書などで確認できます。消費電力を確認することで、コンセントの定格電流を超えないように注意する必要があります。定格電流を超えると、過負荷によって漏電ブレーカーが作動したり、コンセントや機器が故障したりする可能性があります。消費電力は、以下の式で計算できます。
消費電力(W)= 電圧(V)× 電流(A)
例えば、100Vの電圧で15Aの定格電流のコンセントに接続する場合、消費電力は以下のようになります。
消費電力(W)= 100V × 15A = 1500W
つまり、このコンセントには、1500W以下の消費電力の機器しか接続できません。もし、2000Wのドライヤーを接続した場合、過負荷になって漏電ブレーカーが作動します。このように、接続する機器の消費電力を確認して、コンセントの定格電流を超えないようにしましょう。
定期的に動作確認や清掃を行う
漏電ブレーカー内蔵コンセントは、定期的に動作確認や清掃を行うことで、安全性や性能を維持することができます。動作確認とは、漏電ブレーカー内蔵コンセントに付いているテストボタンを押して、正常に作動するかどうかを確認することです。
テストボタンを押すと、人工的に漏電を発生させて、漏電ブレーカーが電源を遮断します。その後、リセットボタンを押して、再び電源を供給します。この操作を月に一度程度行うことで、漏電ブレーカーの動作状態をチェックできます。もし、テストボタンを押しても反応がない場合や、リセットボタンを押しても復帰しない場合は、故障の可能性があります。その場合は、速やかに交換や修理を行ってください。
清掃とは、漏電ブレーカー内蔵コンセントの表面やプラグの差込口などを拭いて、ほこりや汚れを除去することです。ほこりや汚れは、漏電や発火の原因になることがあります。また、湿気や水分も避ける必要があります。清掃は、乾いた布やペーパータオルなどで行ってください。水や洗剤などは使用しないでください。清掃は、年に一度程度行うことで、漏電ブレーカー内蔵コンセントの寿命を延ばすことができます。
取り付けるコンセントや壁面の状態をチェックする
漏電ブレーカー内蔵コンセントを取り付ける前に、取り付けるコンセントや壁面の状態をチェックすることも大切です。取り付けるコンセントは、古くなっていないか、劣化していないか、ゆるんでいないかなどを確認してください。古くなったり劣化したりゆるんだりしたコンセントは、漏電や火災の危険があります。
また、取り付ける壁面は、ひび割れや穴などがないか、湿気やカビなどがないかなどを確認してください。ひび割れや穴などがあると、配線が露出して感電や火災の危険があります。湿気やカビなどがあると、漏電や発火の危険があります。もし、取り付けるコンセントや壁面に問題がある場合は、漏電ブレーカー内蔵コンセントを取り付けないでください。専門の業者に相談して、改修や交換を行ってください。
まとめ
以上、漏電ブレーカー内蔵コンセントのメリットと注意点についてご紹介しました。漏電ブレーカー内蔵コンセントは、電気工事不要で簡単に取り付けられる便利なアイテムです。
しかし、その便利さに安心せずに、仕様や消費電力などに注意して選び、定期的に動作確認や清掃を行い、取り付けるコンセントや壁面の状態をチェックすることが必要です。
これらの注意点を守って、漏電ブレーカー内蔵コンセントを正しく使用することで、電気の安全を確保することができます。漏電ブレーカー内蔵コンセントは、水回りや屋外などの漏電リスクが高い場所に特におすすめです。
もし、あなたも漏電ブレーカー内蔵コンセントに興味があるなら、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
それでは、今回はこの辺で失礼します。次回もお楽しみに!
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