【こども基本法】子どもの権利と幸せを守るために知っておきたいこと
今回は、令和5年4月に施行された「こども基本法」について、その内容や意義、子どもや親、教育関係者などにとってどのような影響があるのか、わかりやすく解説していきたいと思います。 この記事では、以下の3つの見出しでお話しします。 - こども基本法とは何か?その目的や基本理念を知ろう - こども基本法が子どもや親、教育関係者に与える影響は?具体的な施策や取り組みを紹介 - こども基本法を活かすために私たちができることは?子どもの権利と幸せを守るためのアクション それでは、早速見ていきましょう。 こども基本法とは何か?その目的や基本理念を知ろう こども基本法は、日本国憲法および国連・子どもの権利条約(以下「条約」)の精神にのっとり、すべての子どもが「心身の状況、置かれている環境などにかかわらず、その権利の擁護が図られ、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現」を目指すと宣言する(1条)とともに、子ども政策を総合的に推進することを目的としています。 同法は、子どもの権利条約の4つの一般原則(差別の禁止/子どもの最善の利益/生命・生存・発達に対する権利/子どもの意見の尊重)を基本理念に掲げた(3条)。また、国や地方公共団体、家庭や学校などが協力して子ども施策を推進する責務を明記し(4条)、国は「こども大綱」という中長期的な計画を策定し(5条)、地方公共団体はそれに沿った計画を作成することとされています(6条)。 さらに、子ども等の意見やニーズを反映させる仕組みや参画機会を整備すること(7条)、子ども施策に関する情報公開や評価を行うこと(8条)、国際協力や交流を促進すること(9条)などが規定されています。 こども基本法はなぜ必要だったのか? こども基本法は、日本が1994年に批准した子どもの権利条約に対する国内法整備の一環として制定されました。子どもの権利条約は、1989年に国連で採択された世界初の人権条約であり、現在では193カ国が批准しています。この条約は、子どもが人間として尊重されるべき主体であるという考え方に基づき、子どもの権利を4つの一般原則と54の条項に分けて具体的に定めています。 しかし、日本では、子どもの権利条約に基づく国内法の整備が十分に進んでいませんでした。例えば、子どもの権利条約委員会(条約の履行状況を監視する国連の専門家委員会)は、2010...