【電子レンジで牛乳を温めるとトランス脂肪酸が増える?!】驚きの事実と対策法
今日は、トランス脂肪酸と電子レンジについてお話ししたいと思います。
トランス脂肪酸とは、一般的には油脂の部分水素添加(硬化処理)によって生成される不自然な脂肪酸のことです。
トランス脂肪酸は、血液中の悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を増やし、動脈硬化や心臓病のリスクを高めることが科学的に証明されています。
そのため、世界保健機関(WHO)は、トランス脂肪酸の摂取量を総エネルギー摂取量の1%未満とすることを勧めています。
日本では、平均的な日本人のトランス脂肪酸の摂取量はWHOの勧告基準を下回っていますが、一部の食品には高濃度のトランス脂肪酸が含まれていることがあります。
そこで、今回は、トランス脂肪酸に関する意外な事実と、その対策法についてお伝えします。
この記事では、以下の内容について解説します。
- 電子レンジで牛乳を温めるとトランス脂肪酸が増える?
- トランス脂肪酸が多く含まれる食品はどんなもの?
- トランス脂肪酸を減らすためにはどうすればいい?
それでは、早速見ていきましょう!
【電子レンジで牛乳を温めるとトランス脂肪酸が増える?!】
家庭でよく使われる電子レンジですが、実はトランス脂肪酸を増やす可能性があることをご存知でしたか?
特に、牛乳を電子レンジで温める場合に注意が必要です。
なぜなら、牛乳にも微量ながらトランス脂肪酸が含まれており、電子レンジで加熱することでその量が大きく増加することが報告されているからです。
具体的には、500ミリリットルの牛乳を600ワットの電子レンジで3分間加熱した場合、トランス脂肪酸の含有量が約3倍になるという研究結果があります。
これは、電子レンジのマイクロ波が牛乳中の水分子を振動させて発生する熱エネルギーによって、牛乳中の不飽和脂肪酸が変性してトランス型になるからだと考えられます。
このように、電子レンジで牛乳を温めると、トランス脂肪酸が増える可能性があるので、注意が必要です。
では、どうすればいいのでしょうか?
対策としては、以下のような方法があります。
- 電子レンジで温める場合は、低温で短時間にする。
- 電子レンジではなく、鍋や湯煎で温める。
- 牛乳を温める必要がない場合は、常温や冷蔵庫で保存する。
これらの方法を実践することで、トランス脂肪酸の増加を抑えることができます。
【トランス脂肪酸が多く含まれる食品はどんなもの?】
電子レンジで牛乳を温めるとトランス脂肪酸が増えることを知ったところで、他にもトランス脂肪酸が多く含まれる食品について見ていきましょう。
トランス脂肪酸は、一般的には油脂の部分水素添加(硬化処理)によって生成されるため、その油脂を使った加工食品に多く含まれます。
例えば、以下のような食品です。
- マーガリンやショートニング
- 揚げ物やファストフード
- パンや菓子類
- カレールウやレトルト食品
これらの食品は、日常的に摂取することが多いかもしれませんが、トランス脂肪酸の摂取量を抑えるためには、適度に控えることが大切です。
また、食品の表示を見ても、トランス脂肪酸の含有量は必ずしも分かりません。
なぜなら、日本ではトランス脂肪酸の表示は任意であり、食品100グラム当たり(清涼飲料水等にあっては100ミリリットル当たり)のトランス脂肪酸の含有量が0.3グラム未満であれば、「0グラム」と表示しても差し支えないとされているからです²。
そのため、表示されていないからといって安心せずに、原材料名や栄養成分表を見て判断することが必要です。
原材料名では、「部分水素添加油」や「硬化油」、「ショートニング」、「マーガリン」などの言葉に注意しましょう。
栄養成分表では、「不飽和脂肪酸」と「飽和脂肪酸」の合計値から「総脂質」を引いた値が、「トランス脂肪酸」と「コレステロール」の合計値に近くなります。
例えば、「総脂質10グラム」「不飽和脂質5グラム」「飽和脂質4グラム」という場合、「10 - (5 + 4) = 1」となります。これは、「トランス脂質」と「コレステロール」の合計値が約1グラムであることを示します。
このようにして、食品中のトランス脂質の含有量を推測することができます。
トランス脂肪酸を減らすためにはどうすればいい?
トランス脂肪酸は、健康に悪影響を与える可能性があることが分かりました。
では、トランス脂肪酸を減らすためには、どのような食生活を心がければいいのでしょうか?
対策としては、以下のような方法があります。
- トランス脂肪酸が多く含まれる食品を避ける。
- トランス脂肪酸が少ない油脂や食品を選ぶ。
- トランス脂肪酸の生成を抑える調理法を取り入れる。
- トランス脂肪酸の摂取量とバランスの良い食事を目指す。
それでは、具体的に見ていきましょう!
【トランス脂肪酸が多く含まれる食品を避ける】
前述したように、トランス脂肪酸が多く含まれる食品は、マーガリンやショートニング、揚げ物やファストフード、パンや菓子類、カレールウやレトルト食品などです。
これらの食品は、美味しくて手軽に食べられるというメリットがありますが、トランス脂肪酸の摂取量を抑えるためには、できるだけ控えることが大切です。
特に、外食やコンビニエンスストアなどで購入する場合は、表示や原材料名を確認することが難しいこともあります。
そのため、自宅で調理することができる場合は、自分でトランス脂肪酸の少ない油脂や食品を使って作ることをおすすめします。
【トランス脂肪酸が少ない油脂や食品を選ぶ】
トランス脂肪酸が多く含まれる油脂や食品を避ける一方で、トランス脂肪酸が少ない油脂や食品を選ぶことも重要です。
例えば、油脂では、オリーブ油や菜種油などの植物油やバターやラードなどの動物性油脂は、トランス脂肪酸の含有量が低いとされています。
ただし、これらの油脂も高温で長時間加熱するとトランス脂肪酸が生成される可能性があるので、注意してください。
また、食品では、天然由来のトランス脂肪酸は工業由来のものよりも健康への影響が小さいと考えられています。
そのため、牛乳やチーズなどの乳製品や牛肉や羊肉などの反すう動物由来の食品は、適度に摂取することが望まれます。
【トランス脂肪酸の生成を抑える調理法を取り入れる】
トランス脂肪酸は、高温で長時間加熱することで生成される可能性があることを知りました。
そのため、トランス脂肪酸の生成を抑えるためには、調理法にも工夫が必要です。
例えば、以下のような方法があります。
- 揚げ物や炒め物などの高温調理は控える。
- 電子レンジで加熱する場合は、低温で短時間にする。
- 油脂を使わない蒸し料理や煮物などの水分調理を取り入れる。
- 油脂を使う場合は、新鮮でトランス脂肪酸の少ないものを選ぶ。
- 油脂を使った後は、再利用しない。
これらの方法を実践することで、トランス脂肪酸の生成を抑えることができます。
【トランス脂肪酸の摂取量とバランスの良い食事を目指す】
トランス脂肪酸は、健康に悪影響を与える可能性があることが分かりましたが、それだけでなく、他の栄養素とのバランスも重要です。
例えば、トランス脂肪酸と同様に、血液中の悪玉コレステロールを増やす飽和脂肪酸も摂り過ぎないように注意する必要があります。
また、トランス脂肪酸や飽和脂肪酸と対照的に、血液中の善玉コレステロールを増やしたり、血圧や血糖値を下げたりする効果がある不飽和脂肪酸は積極的に摂取することが望まれます。
不飽和脂肪酸には、オメガ3系とオメガ6系の2種類がありますが、両者のバランスも大切です。
オメガ3系は、青魚や亜麻仁油などに多く含まれており、オメガ6系は、植物油やナッツ類などに多く含まれています。
オメガ3系とオメガ6系の比率は、1対4程度が理想的とされています。
しかし、日本人の食事では、オメガ6系が過剰に摂取されている傾向があるため、オメガ3系の摂取量を増やすことが必要です。
このようにして、トランス脂肪酸だけでなく、他の脂質や栄養素とのバランスを考えた食事を目指しましょう。
【まとめ】
今回は、トランス脂肪酸と電子レンジについてお話ししました。
トランス脂肪酸は、心臓病や糖尿病などのリスクを高める可能性がある不自然な脂肪酸です。
電子レンジで牛乳を温めるとトランス脂肪酸が増えることが報告されています。
そのため、トランス脂肪酸を減らすためには、
- 電子レンジで温める場合は、低温で短時間にする。
- トランス脂肪酸が多く含まれる食品を避ける。
- トランス脂肪酸が少ない油脂や食品を選ぶ。
- トランス脂肪酸の生成を抑える調理法を取り入れる。
- トランス脂肪酸の摂取量とバランスの良い食事を目指す。
という方法があります。
トランス脂肪酸は、健康に悪影響を与える可能性があることを忘れずに、食生活に気を付けましょう。
以上、トランス脂肪酸と電子レンジについてのブログ記事でした。
あなたの健康に役立つ情報でしたら幸いです。
次回もお楽しみに!
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